私が🌱TSUMUGUを始めた理由
かつて園長だった私が、
今、伴走者として歩くのか
かつて園長だった私が、
今、伴走者として歩くのか
園長という役割は、
子どもたちの未来を預かる、
とても大切な仕事です。
その背中には、
保護者の思い、
職員の願い、
地域の期待までもが重なっています。
けれど――
その園長自身の声は、
誰に届いているのでしょうか。
私はかつて、
その声を胸の奥にしまい込みながら、
園長という道を歩いていました。
あの頃の私が願っていたこと。
それは、
「答えを教えてほしい」ではありませんでした。
ただ、安心して話せる場所がほしかった。
その願いが、
🌱TSUMUGUの始まりです。
私は、公立保育園で約20年間保育士として勤務した後、
私立保育園の園長として6年間、現場に立ってきました。
園長一年目には、
新設園の立ち上げを経験しました。
全員が新入社員。
シフトも組めないほどの保育士不足。
子どもたちの命を守り、
園を安全に運営することだけで精一杯の日々でした。
毎日、目の前のことに必死で、
「これでいいのだろうか」と考える余裕さえありませんでした。
誰に相談すればいいのか分からない。
誰かに話を聞いてもらったとしても、
園長として、これからも判断し続けていくことは変わりません。
自分で選んだ道だから。
だから私は、
「やるしかない。」
そう自分に言い聞かせながら、
一歩ずつ前へ進み続けていました。
園長という立場は、
職員や保護者の前では、
いつも落ち着いていなければならない。
迷っていても、
不安でも、
簡単には弱さを見せられません。
だからこそ、
気づかないうちに、
自分の気持ちを後回しにしていました。
そんな日々を過ごす中で、
私は一つのことに気づきました。
園長が孤立し、
笑顔を失うと、
園全体の空気が少しずつ変わっていく。
職員との関係。
子どもたちへのまなざし。
保護者との関わり。
一つひとつは小さなことでも、
その積み重ねが園全体へと広がっていく。
その姿を見ながら、
私は何度も自分に問いかけました。
「園長って、何だろう。」
その問いは、今振り返ると、
私が「関係」というものに目を向け始めた最初の一歩だったのかもしれません。
そんなある日、
会社公認の外部相談の機会をいただきました。
話したいことは、たくさんありました。
けれど、
何から話せばいいのか分からない。
気持ちも整理できていない。
話したいことの優先順位も、
なぜそれを話したいのかも、
自分でもうまく言葉にできませんでした。
そんな状態のまま、
私は話し始めたことを、今でも覚えています。
けれど、
話しているうちに、
自分でも気づいていなかった思いが、
少しずつ言葉になっていきました。
答えを教えてもらったわけではありません。
問題が、その場で解決したわけでもありません。
それでも、
話し終えたときには、
心がすっと軽くなっていました。
そして、気づいたのです。
私は、
答えがほしかったのではなく、
安心して話せる場所を求めていたのだと。
対話とは、
誰かから答えを受け取る時間ではなく、
自分の中にある思いや答えと出会い直す時間なのだと。
その体験は、
今も私の支援の原点になっています。
もしあの頃、
安心して話せる場所があったなら。
もし、
「一人で抱えなくても大丈夫ですよ。」
そう言ってくれる人がいたなら。
園長としての日々は、
少し違っていたかもしれません。
だから私は、
かつての私が欲しかった場所を、
今、園長先生へ届けたいと思いました。
悩みを解決するためだけではなく、
安心して言葉を置き、
自分の考えを整理し、
自分らしい一歩を見つけていける場所。
答えを渡すのではなく、
その人の中にある力を信じて、
ともに歩む場所。
その想いから、
🌱TSUMUGUは生まれました。
園長という仕事には、
他の誰にも見えにくい責任や葛藤があります。
だからこそ、
その人の話を丁寧に聴き、
ともに考え、
言葉をつむいでいく時間を大切にしています。
対話を重ねる中で、
少しずつ自分の思いが整理され、
「私は、どうしたいのだろう。」
という声が聞こえてくることがあります。
私が目指しているのは、
一時的に悩みを解決することではありません。
答えを渡すことでもありません。
その人自身の中にある力や思いが、
もう一度動き始めること。
それが、私の考える「伴走」です。
必要なときには隣を歩き、
自分たちの力で歩き始めたら、
静かに見送る。
その歩みを、ともにつむいでいくこと。
それが、🌱TSUMUGUが大切にしている「ともにつむぐ支援」です。
私が大切にしたいのは、
「こうあるべき」という答えをお伝えすることではありません。
安心して話せる場所があることで、
自分自身の思いや、
大切にしたいことに、
もう一度出会えることがあります。
園長先生が、
自分らしい言葉で考え、
自分らしい判断で歩き始める。
その姿は、
職員との関係にあらわれ、
園全体の空気へとつながっていきます。
保育は、
人と人との関係の中で育まれるものです。
だから私は、
出来事だけを見るのではなく、
その奥にある関係や流れにも目を向けながら、
ともに歩みたいと思っています。
園長先生の歩みが、
子どもたちの未来へとつながっていく。
私は、その可能性を信じています。
現在は、
保育現場で働く方々や、
現役・退職後の園長先生との対話を重ねながら、
🌱TSUMUGUの活動を続けています。
その中で、
改めて感じることがあります。
園長先生は、
決して弱いから悩むのではありません。
誰よりも園のことを考え、
子どもたちや職員を大切にしているからこそ、
迷い、立ち止まることがあります。
だから私は、
安心して立ち止まれる場所を、
これからも大切に育てていきたいと思っています。
一人の園長先生との対話は、
やがて職員へ、園へ、
そして子どもたちの未来へと静かにつながっていく。
その歩みを信じながら、
これからも、一人ひとりとの出会いを大切にしていきます。
🌱TSUMUGUは、
ひとりの元園長が始めた、
小さな伴走支援です。
けれど、
私が育てたいのは、
大きな組織ではありません。
人と人が、
安心して話し、
互いを信じ、
自分たちの力で歩いていける関係です。
迷う日があってもいい。
立ち止まる日があってもいい。
その時間も、
これからの歩みにきっとつながっています。
もし今、
ひとりで抱えている思いがあるなら、
どうか安心して、
その言葉を置きに来てください。
私は、
答えを用意して待っているのではありません。
あなたの歩みを信じ、
必要なときには隣を歩き、
自分らしい一歩を踏み出せるその日まで、
静かに寄り添いたいと思っています。
このページが、
あなたにとって、
「少し話してみてもいいかもしれない。」
そう思える、小さなきっかけになれたらうれしく思います。